ペットの火葬業者によるトラブルが増え続けています。
特にトラブルが多いと言われているのが「移動火葬車」です。
上の記事でも書いていますが、ペットの移動火葬を行うのに資格や許可は不要です。
軽トラックに簡易的な市販の火葬装置を取り付ければ、焼き芋屋さんのように簡単に営業を開始することが出来てしまいます。
実際にどのようなトラブルが起きているか。
5万円と記載されたペット火葬に20万円超の請求
インターネットやポスティングされたチラシに記載された費用など関係なく、多額の費用を請求された事例です。
インターネット上には5万円と記載されていたので移動火葬車をお願いすると、ペットを火葬装置に入れた後に20万円を超える費用を請求され「そんなに払えない」と言うと「それなら生焼けで返す」と脅されたと言うものです。
同じような事例がほとんどで、なかには40万円もの請求をされたという被害者もいました。
火葬が始まってしまっては、飼い主は何もできません。
生焼けなどどいうかわいそうで悍ましい(おぞましい)姿を見ることなどできるわけもなく、その被害者の方も手持ちの現金15万円を支払うことでその場は納めることが出来ました。
しかし、その後も執拗に残金の請求が続き、警察に相談しましたが請求書に沿った請求であることから逮捕などにはならなかったようです。
悪質な業者に騙されないためのポイントは
手口として共通しているのは火葬を始めてから費用の請求をするということです。
法外な金額を払えないとなると、ペットを亡くした遺族心理につけ込み、とうてい受け入れることが出来ない条件を突き付けてきます。
こうした悪徳な業者に合わないためにできる簡単な方法は2つです。
1、公営の火葬場で火葬する
2、火葬しない
3、住んでいる地域の方法に従う
公営など移動式でない火葬場で火葬する
ペットの火葬ができる公営の火葬場が全国に設置されているわけではありませんが、まずはインターネットで調べるか役所に電話してみましょう。
「火葬場はあるけど、そこまで行くことが出来ない」と言う場合は、タクシーや便利屋さんの利用を検討してみてください。
ご自身で歩くことが出来るのであればタクシーを、歩くことが不自由な場合は便利屋さんがいいと思います。
便利屋さんは1時間3,000円~4,000円で、たいていのことは請け負ってくれます。
悪徳業者に数十万円をぼったくられるよりは大分安く済みます。
火葬しない
ペットの場合は火葬しなければならないという決まりはありません。
そのままの状態で自宅の庭などに埋葬してあげることが出来ます。
埋葬する際はある程度の深さまで穴を掘らないと、他の動物などに掘り起こされてしまう恐れがあるので少々大変かもしれませんが、穴掘りも同じく便利屋さんにお願いすれば解決します。
住んでいる地域の方法に従う
お住まいの市区町村にペットの火葬を行っている火葬施設がない場合があります。
その場合、残念ながらゴミとして焼却処分されることがほとんどです。
焼却する場合でも、ペットはペットとして他のゴミと区別して焼却してくれる場合もありますので、各自治体の環境課や清掃課に問い合わせてみてください。
焼却もできないという地域が田舎の方にはありますが、これは前提条件としてペットは自分で埋めるということが現在まで変わっていないものと考えられます。
その場合は、役所に問い合わせても明確な回答が得られませんので、前項のとおり火葬はせずに埋めてあげるのが良いと思います。
今後も悪徳業者はなくならない
国民生活センターに寄せられる「ペットの火葬・葬儀」に関する問い合わせや苦情は年々増えています。
悪徳業者として名前が公表されたとしても個人事業やNPOであることがほとんどで、開廃業が容易です。
わんわん火葬(仮称)という名前だったものが、翌週にはにゃんにゃん火葬(仮称)になっているなどの繰り返しで、騙されないようにするためには自分自身が気を付けるしかありません。
動物病院が紹介しているペット火葬業者にも悪徳業者はいます。
もし公営の火葬施設があるのであれば、ぜひ面倒くさがらずに足を運んでください。