粉骨は必要なのか|いつどんな時に粉骨をする?パウダー状って?

散骨

粉骨とは

粉骨とは火葬が済んだ遺骨をご自身または業者に頼んで粉砕することをいいます。
粉骨の後散骨をする場合、それが遺骨だと分からない状態にすることが求められています。

では、遺骨だと分からない状態とは具体的にどれくらいでしょうか。

粉骨する大きさ

多くの業者を見てみると、ふたつのキーワードがあります。

・パウダー状
・2ミリ以下

このふたつのキーワードを考えてみたいと思います。

パウダー状

本当に色々な業者が使用している言葉ですが、わたしの結論から書きます。

不要です。

不要ですし、反対にパウダー状にしないでくださいと言ってみてください笑
出来ないはずです。

要するに、業務用の粉砕機を使用すると、結果としてパウダー状になってしまうのです。

自分でする粉骨のススメ|業者が安心ですが、本当に心を込めて粉骨できるのはやっぱりセルフ粉骨です。
粉骨に資格や許可は不要自分で散骨するにしても、手元供養の為に容量を減らすためにしても粉骨は必要です。では、粉骨をするために許可や資格が必要かというと、まったく必要ありません。ではなぜ粉骨を代行する業者がたくさんあるのでしょうか。その答えの前...

遺骨をパウダー状にしたいと願う遺族の方がいれば別ですが、そのようなニーズは本来ないと思うのです。
なぜ、パウダー状になることを売りにしているのかわたしにはわかりません。

2ミリ以下

散骨や粉骨に興味を持っていらっしゃるみなさんなら見たことありませんか?
遺骨は2ミリ以下にしなければなりませんという言葉。

このようなルール(のようなもの)が見られるのには、ふたつ理由がありますが、これも結論を先に書くと
厳密には不要です。

それぞれの理由はこうです。
(1)そもそも散骨に関する法律はない
(2)〇〇協会が独自に定めている

散骨に関する法律がない

これは記事でも何回か書かせていただいていますが、そもそも日本には散骨に関する法律はありません。
現在は各地方自治体によって条例が制定されていますが、その多くは業者向けであり、かつ粉骨した際の遺骨の大きさには一切言及はありません。
アメリカなどでも国としての法律はなく、各州ごとに定められています。

にもかかわらず2ミリ以下にしなければならないなどと、まるで法規制があるかのように記載し、個人で散骨を行おうとする人を怖がらせているだけのように感じてしまいます。

では、どこから2ミリという数字が出てきたのかというと

〇〇協会が定めている

固有名詞は避けますが散骨に関わる協会があり、その協会の定めるガイドライン(ルール)に、粉骨した際の遺骨のサイズが記載されています。
わたし個人は、この協会について「?」な部分があるので、以前にも記事を書かせていただきました。

協会?
公平な立場での感想です。散骨にまつわる協会がありました。わたし自身はいつも、個人でのルールを守った散骨は今昔に関わらず自由であるべきと考えています。そのため、みなさんにこのように発信しているわけですが、今回知ったこの協会については疑問符だら...

この協会の会員であれば、ガイドラインに沿って行うのは至極当然のことですが、そうでない業者さんも取ってつけたように「2ミリ2ミリ」と、言っています。

2ミリ以下って、個人的にゴリゴリやるには大変な作業だと思います。
袋に入れて麺棒で叩けなどと乱暴なことを言っている方もいらっしゃいますが、叩いて遺骨のすべてが2ミリ以下になるとは思えません。

となると、業者にお願いしましょう。そうしましょう。
ということで、散骨業者の出番ということになるような気がしてなりません。

2ミリの根拠は

〇〇協会が2ミリ以下と言っているのは分かりました。
では彼らにしても、どこから2ミリという数字を持ってきたのでしょうか。

わたしのお気に入りの、粉骨業者(お寺?)さんのひとつに欧米のルールという記載があったので、アメリカ、カナダ、イギリスの法律や条例を調べてみましたが、遺骨の大きさに関する記述は見つけられませんでした。
この件については引き続き調査をしたいと思いますが、現時点では2ミリという大きさに根拠があるようには思えませんでした。

知っておいていただきたいのは、アメリカではまだ半数程度が火葬をせずに埋葬されているということと、アメリカで火葬した場合は遺骨として残ることはほとんどなく、ほぼ灰になります。

海外の火葬事情と散骨事情を知る。| グランドキャニオンで散骨は出来るのか。
海外における火葬事情日本の火葬率はほぼ100%です。生身のまま埋葬する土葬が禁止されているわけではありませんが、墓地霊園・お寺などにお墓を持とうとすれば、火葬しなければ受け入れてもらえませんので、事実上義務と言ってもいいでしょう。対して海外...

したがって、欧米のルールということ自体がわたしとしては「?」です。

粉骨は必要なのか

いろいろ書きましたが、粉骨が必要かどうかということに関してのわたしの結論は

必要だと思います。

理由は、ここが日本だからです。

1億総中流は遠い昔の話ですが、右にならえという国民性のある日本人は、たぶん粉骨についても統一されていた方が無難だと思うからです。
2ミリという数字にこだわるかどうかは別として、今よりも散骨が葬送の手段として浸透した場合、個人で勝手に散骨する人も増えるだろうと推測できます。

業者による粉骨という1工程を経ることで、火葬した遺骨をそのまま撒くというような人が現れない気がします。

※誤解のないように書きますが、一切粉骨せずに遺骨を撒くことは死体遺棄罪に該当する恐れがあるだけでなく、他人に不快な思いをさせてしまうと墓地埋葬法違反にもなります。
散骨する場合はそれが遺骨であると分からないようにすることは大前提です。
ここでいう粉骨とは、パウダー状になるほどの過剰な粉骨について記述しております。

タイトルとURLをコピーしました