ホリエモンも興味を示す宇宙葬サービス、すでに100名分の遺骨が地球の軌道を回っています!

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先日、実業家のホリエモンがに宇宙葬に興味があるとツイートしました。

ここでいう宇宙葬は、風船を飛ばすだけで10万円以上の費用がかかるニセ宇宙葬ではなく、堀江氏が実用化に向けて準備を進めているロケットMOMOに極少量の遺骨を乗せて打上げる「本当の宇宙葬」です。

バルーン葬と宇宙葬

バルーン葬とは

バルーン葬とは粉骨した遺骨を気象観測用の大型バルーンに封入して、ヘリウムガスを入れることで飛ばします。
バルーンの大きさは直径1.5メートル程度で、上空に行くほど気圧の関係で膨張します。

膨張に耐え切れなくなった風船が成層圏付近で破裂して遺灰がばら撒かれるという仕組みです。

ここで知っておくことは2つです。
・成層圏付近まで行ったという事実を確認できない。
・宇宙空間に出るわけではないので、遺灰は(風船も)地上に落ちてくる。

結婚式で風船を飛ばすことがありますが、バルーン葬もそれと同じで飛ばしたら飛ばしっぱなしです。
それがどこまで飛んで、どこに落ちるのか分かりません。
「上空〇〇メートルで破裂します」と書かれていることがありますが、実際にどの高度で破裂したのかは実際のところ誰にも分かりません。(ある程度計算はできますが。)
上空で割れた後、遺骨が入っていた風船が突然自宅に飛んできたらどうでしょうか。
大きな風船の成れの果てだけでも迷惑なのに、遺骨が入っていたとなったら人によっては裁判も辞さないという案件だと思います。

そして、宇宙空間に行くわけではないということ。
成層圏とはいえ、ただの空です。
セスナから骨を撒く行為と基本的に同じです。
セレモニーとして華やかだという部分はあると思いますが、前述の通り誰かに迷惑がかかるかもしれない行為なのです。

宇宙葬とは

対して宇宙葬は、大気圏を抜けます。

宇宙葬サービス会社が、小型の商業用ロケット(衛星)にわずかなスペース(20㎝×20㎝×20㎝程度)を買い、そこに個々に分けられた数十名から数百名の遺灰を納めます。
他業種他社と共同で1基のロケットを使用するので、宇宙空間に運ばれるものは遺灰だけではありません。
衛星軌道に達した遺骨はその後約2年間地球の軌道を回り、最後は大気圏再突入時に焼失しますが、このとき、遺骨を納めたアルミ合金の容器が発火することで流れ星に見えます。

すでに100名の遺灰が地球を回っている!

Elysium Space

アメリカの宇宙葬サービス会社「エリジウム」では、2018年12月に遺灰100人分をロケットに積み込み、同社初の成功を収めました。
※前回(2015年)の打ち上げは失敗しています。
使用したロケットはイーロンマスク氏率いるスペースX社のもの。

同社での宇宙葬費用は約30万円。
使用する遺灰の量はスプーン1杯にも満たないため、宇宙葬に使用しない分の遺骨はお墓や納骨堂に入れたり、散骨する必要があるので注意が必要です。
次回の打ち上げ日時は現在のところ未定ですが、すでに予定数は完売しています。

堀江氏の今後に期待

ホリエモンの推進している民間宇宙ロケットは、先日2019年5月4日に国内初の打ち上げ成功を収めました。
まだまだ時間はかかると思いますが、商用化が始まった場合は宇宙葬を国内で行える可能性が出てきます。商用化に向けて開発が進む人工衛星搭載可能ロケット「ゼロ」は、2023年の打ち上げ開始を目指しています。

実際の予約申し込みは打ち上げのかなり前から始まるはずですので、引き続き追っていきたいと思います。

費用は30万円~50万円になるのではないかと予想していますが、はたして高いのか安いのか。。。

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