空き家のプランターから人骨が見つかる。散骨とは異なる遺棄事件

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民家の庭のプランターからから人骨が見つかる事件がありました。
毎日新聞による取材です。

25日午前11時55分ごろ、大阪府岬町淡輪(たんのわ)の空き家の敷地内で、草刈りをしていた清掃会社員の男性が庭のプランター(幅約1メートル)から人の骨のようなものを発見し、空き家の所有者の親族を通じて府警泉南署に通報した。同署は人骨とみて、DNA鑑定や司法解剖で身元や死因の特定を急ぐ。

男性はこの家に住んでいた老夫婦の夫とみられています。
この夫は5年前の2013年に行方不明になり、親族が失踪願届を提出していた。

男性の妻は昨年亡くなり、空き家になっていました。

亡くなった妻が死体を遺棄した可能性がありますが、プランターの大きさは1メートルくらいの大きさということでしたので、火葬はしていたのでしょうか。

今回の人骨が夫の遺体だとして法律的に問題になるのは3点です。
・殺人があったのか(殺人・傷害致死など)
・遺体を傷つけたのか(死体損壊)
・遺体を埋めたのか(死体遺棄)

1と2は趣旨が異なるので、ここでは触れません。
3は散骨と関係します。

今回のケースでは、プランターとはいえ遺骨(もしくは遺体)を埋めてしまっています。

墓地埋葬法第4条
埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行つてはならない。

火葬をしなければならないという規定はありませんので、遺体のまま埋葬することは問題ありません。
ただ、墓地以外に埋めることは火葬を済ませた焼骨であっても違法行為に当たります。
では、埋めなければ遺体のまま庭に置いておけるのか。

いいえ、遺体のままでは死体遺棄罪です。
もちろん自宅の庭でもダメです。

親族が失踪届を出されているので、死亡届も出されていないものと思います。
死亡届が無ければ火葬は出来ませんので、おそらくそのまま埋めてしまったのでしょう。

仮に火葬を済ませて焼骨の状態になっていても、粉骨をせずに遺骨を撒いてはいけません。

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