意外と悩む骨壺の処理
散骨をテーマに記事を書かせてもらっていますが、意外と悩むのが骨壺や骨箱の処分。
散骨する場合は、ご自分または業者さんに粉骨を依頼することになると思います。
粉骨を業者さん依頼した場合は粉骨業者さんが骨壺を処分してくれることがほとんどですので、心配いりません。
ところが自分で粉骨を行った場合は骨壺が手元に残ることになり、その処分に悩んでしまいます。
どこまでを故人と結びつけるか
たとえば雛人形があります。
ぬいぐるみでも構いませんが、お人形を処分するときにお寺などで供養することがありますよね。
お人形に魂が宿るからという考えからこのようなことが行われますが、みなさんはいかがですか?
え?供養するのが当たり前でしょ?という方もいれば普通に捨ててしまう人や、売ってしまう人、子々孫々まで使い続けるという人など色々な方法があると思います。
では、骨壺はというと。
そこに魂が宿るという考えはまずありません。
ただ、故人を形成していた遺骨が入っていたわけですから、特別なものと思うのは至極当然です。
しかし遺品と異なり、故人が骨壺に思い入れを持っていることはないことがほとんどです。
ずっと身に付けていたものや大切にいしていたものなら、人によって供養してもらうことは良くありますが、骨壺まで故人と結びつける必要はないのではないでしょうか。
供養を考える
供養とは何かを考えてみましょう。
わたしは寺社仏閣の広告塔ではありませんので「これはしたほうがいいですよ、あれもしておいたほうがいいですよ。」といったことは言いません。
昨今の供養というのは、死者の冥福を祈るものとされていますが、本来は感謝と尊敬の念を込めて仏様などに供物をささげることを指します。
雛人形のみならず、昔からは針供養ということも行われており、今では鏡供養や印鑑供養まで様々なものを供養します。
針供養と骨壺の供養ではまったく考え方が異なりますが、故人の遺骨が納められた骨壺は故人の冥福を祈るのに十分なものかもしれません。
ただそうなると、骨箱は?骨袋は?というふうになりませんか?
遺族の気持ちしだい
骨壷を処分しようとしたとき、私たちはどのように処分すればよいのでしょうか。
その答えは皆さん自身にしか出すことができませんが、方法は2通りです。
●普通のゴミと同じように出す
●お寺などに引き取ってもらう
普通ゴミとして処分する
骨壷も骨箱も骨袋も普通のゴミとして廃棄します。
骨箱は簡単にバラバラになりますから、バラバラにしたものを紐などでまとめます。
骨袋はたいていの自治体で可燃ごみに当てはまると思います。
そして骨壺はある程度割って、ワレモノとして新聞紙などに包んで出すようにしましょう。
誤解があるといけませんので、そのままの形では出さないようにしてくだい。
引き取ってもらう
近所のお寺や、石材屋さんに相談してみてください。
費用はかかりますが、引き取って供養してくれるはずです。
また手元供養用に小さな骨壺を購入した場合は、骨壺を販売している仏具屋さんで引き取ってくれることがありますから、購入する前に聞いてみると良いでしょう。
これも供養
もともと信心深い方であれば菩提寺があって、檀家さんになっていることが多いと思います。
キリスト教の方であればきちんと礼拝に行ったりです。
骨壺の処分だけでなく、位牌や仏壇、お墓の取り扱いについても同じで、何が正解か分からない場合は、気にしすぎないことも大切です。
住職の方も「形式にとらわれず、心を込めてあつかうことこそが一番の供養になる」と教えてくださいました。
骨壺の処分の方法を調べることに時間をかけていることも、実は供養(尊敬や感謝)になっています。