9月24日(金曜日)に東京ビッグサイトに行ってきました。
目的は「葬儀・埋葬・供養などの終活に関する設備・機器・サービス専門展 第4回エンディング産業展(ENDEX)」を見るためです。
会場となる東京ビッグサイトは「りんかい線・国際展示場駅」から徒歩7分、「ゆりかもめ 国際展示場正門駅」から徒歩3分の場所にあり、今回はりんかい線を利用して現地に赴きました。東京ビッグサイトはただでさえ風の強い場所ですが、台風20号の影響ですさまじい暴風がわたしの行く手を阻みます。
通常の2倍の時間をかけて正面入り口に到着すると、大きな案内が出ています。
会場は東7ホールのようですので、ともかく入り口に向かいます。
入り口を入ると屋内で、このような案内板が所々に出ているので迷うことはありません。
案内板が出ているので迷うことはありませんが、いつまでたっても東7ホールに到着しません。りんかい線国際展示場駅から約12分歩き、そこから看板を頼りに10分以上歩くと一度屋外に出ます。
再び屋内に入ると、そこが東7ホールでした。東京ビッグサイトの中で一番端っこです。
関係ありませんが、この会場に到着するまでの途中に東京オリンピックグッズのコーナーがあり、意外と人気がありました笑
受け付けはスマートフォンでスマートに?
当日入場は2,000円ですが、関係者の方も一般の人も事前にWebから申し込むことで無料で観覧することが可能です。わたしは1週間ほど前に事前申し込みを済ませ、スマートフォンアプリでバーコードを表示できるようにしておきました。
ただ結論を言うと、いわゆるバーコードの読み取り機が受付にあるわけではなく、係の人が名前と受付番号をパソコンに入力してIDをプリントアウトするというアナログなものでした(笑)
IDに記載される内容は「業種、氏名、役職」ですが、業種の選択肢には葬祭関係者・寺院関係者・石材関係・流通小売・一般の区分けしかなく、ブロガーが一般なのかどうかよく分からなかったので当たり障りない流通小売を選択しました。(微々たるものですがサイト広告からの売上がありますので。。)
プリントアウトされたA4用紙を折り畳んだサイズにまったく合わない大きさのホルダーに入れてもらい、いざ入場です。
いよいよ会場内に入ります
会場に入る前にアンケート用紙をもらい、たくさんのパンフレットや会場内のマップを入手します。
会場はゾーンで分かれている
いよいよ会場に入るわけですが、会場内はいくつかのグループごとに区分けされています。
・葬祭設備
・寺院設備
・献花
・ペット
・供養・埋葬
・遺品・生前整理
・遺族対応
・石材
この中でもっとも広く会場を使用しているのが葬祭設備で、多種多様の業種が展示していました。
全部の展示会社ではありませんが、まずはひと通りご紹介。
光岡自動車
まず会場に入って目に飛び込んでくるのは霊柩車業界で急速にシェアを伸ばしている光岡自動車。
トモエ陶業
遊び心あふれたものから、皇室御用達まで幅広い骨壺を展開するトモエ陶業。
ジャパン唐和
葬儀の演出やバラエティに富んだ棺桶を製造するジャパン唐和。
日本コフィン
同じく棺桶制作の日本コフィン。
華道家の假屋崎省吾とのコラボ棺桶が展示されていました。
エスケー
従来の骨袋とは全く異なるふわふわとした骨袋などを作っているエスケー。
スタジオスルメ
クラウドファンディングで120万円を集め、持ち運びができる位牌やおりんのセットを販売。
パイル21
粉骨も行っている遺骨サポートサライ。
カワキタ
富山県の霊柩車メーカー。レクサスなど、らしくない霊柩車が得意。
アルゴダンザ
火葬後の遺骨から人工ダイヤモンドを作るメーカー。
ソウルジュエリー
メモリアルアートの大野屋が展開する、遺体の一部から作る人工ダイヤモンドブランド。
銀河ステージ
金属カプセルに遺骨を納めて宇宙空間に打ち上げる会社。海洋散骨も。
バルーン宇宙葬の会
大型の風船を使用して遺骨を打ち上げるバルーン葬会社。
日本海洋散骨協会
本サイトでは疑問視している協会も出展。
ブルーウッド
ダイヤモンドではなく、サファイアに遺骨を吹き付けたタイプ。
サントイ
一見しただけではそうと分からない車内ビルトイン型のペット火葬炉メーカー。
東京キャンドルプロダクト
ペット用の骨壺や手元供養品の販売。
フォーシーズンズ
すごかった供花。
イオンライフ
景品表示法違反で有名なイオンのお葬式も出展。
今年も大盛況のうちに終了しました。
主催者発表によると開催3日間の来場者の合計は24,972人。
台風の影響もあるのか、昨年よりも微減となってしまいましたが4年前の初開催時は22,067人ですので、4年かけて10%程度の来場者増加でした。
今回感じたのは2つ。
格差の拡大と、納骨堂の拡大です。
格差の拡大
実生活でも格差の拡大が叫ばれている昨今ですが、それと同じように葬送業界も格差が広がっているように感じました。
具体的には骨壷や棺桶などの差。假屋崎省吾さんプロデュースの棺桶は種類にもよりますが30万円から。長くても1週間しか使用せずに燃やしてしまうものにしては高額で、もっとも安いものと比較すれば10倍近い価格です。(もっと高額なものもありますが)
同骨壺は15万円程度からとこちらも高額でした。
また一般的な墓石ではなく、モニュメント的な石にいたっては数百万円するものもあり、サンコツオンラインで紹介している散骨の最安値19,800円とは比較にもなりません!
背景には信心深さが関係していると思います。
その証拠に冒頭で触れたアンケートには、以下のような内容が含まれていました。
葬儀や僧侶を不要とする直葬の増加を危惧する内容です。
葬儀が不要になれば、それに伴う花や祭壇、豪華な棺桶や僧侶が不要になります。
僧侶との関係が希薄になれば、墓や周忌法要がなくなり墓地を供えた寺院自体が廃業していくでしょう。
地方で寺院も霊園もなければ、簡素な手元供養や散骨などの方法が増加して費用としては格安になっていきます。
他方、お金に余裕がある方はこれまで以上に葬送の選択肢が増えており、趣味が良いか悪いかは置いておいてスワロフスキーの骨壺や宇宙葬、都内の一等地に立つ絢爛豪華な納骨堂など、天井知らずです。
今回の東京ビッグサイトでのエンディング産業展でも、真宗大谷派・浄土真宗本願寺派・曹洞宗が大きなブースで出展していましたが、まさに危機感を持って宗教について説明していました。
納骨堂の拡大
前述の通り、菩提寺を含め寺院等にお墓を持つことが減ってきています。
その代わり首都圏を中心に急速に増加しているのが納骨堂です。
今回の東京ビッグサイトでのエンディング産業展において、とくに多く出展しているのが目についたのは納骨堂用のロッカーです。
言ってみれば「それっぽく」絵が描かれていたり色が塗ってあるコインロッカーです。
わたし個人としては、こういうロッカーに数十年も入れられるのは嫌ですね。
以前の記事でも書いていますが、こういった簡易的な機材を使用したの納骨堂が30年先でも廃業せずに運営しているとは思えないということと、もともと散骨希望だということもあります。
とにかく、このタイプの展示が本当に多かったです。
あっという間に、地方のお墓からこういった首都圏近くの納骨堂に切り替わっていくのだろうと想像がつきました。
まず今回は簡単に全体のご紹介でした!
次回、エンディング産業展(ENDEX)に行ってきました②では、もう少し突っ込んだ内容を書いていきたいと思います。
よろしくお願いします。