粉骨・散骨業者に記載された再火葬って違法じゃないの?

散骨

ある散骨業者さんのサイトで「再火葬」という表現を見つけました。
どういうときに「再火葬」が必要なのか確認すると、火葬から時間が経過した遺骨の乾燥の為に再火葬を行うというものでした。

そもそも火葬とは

火葬とは死後24時間以上経過した死体を焼くことと法律に明記されています。
日本では死後、火葬をしなければならないと勘違いされている方が多くいるのですが、火葬は法律で定められた義務ではありません。
そのため、死体をそのまま埋める行為である土葬を行うことも可能です。

しかし、お寺や墓地霊園に埋蔵することが一般化した現代社会では、申し込みの時点で火葬されていることが前提となってるため、現実は火葬しないという選択肢はないと言っていいでしょう。
※現在でも日本の火葬率は100%ではない。

火葬には許可が必要

誰でもどこでも火葬ができるかと言えばそうではありません。
火葬(ペットは除く)をするのは、火葬場でなければならないと法律で定められています。
そして火葬施設を建設すれば誰でも火葬ができるわけではありません。
火葬場を設置・建設する場合は、都道府県知事の許可が必要となります。

再火葬

再火葬とは

再火葬という言葉は業者が勝手につけた名称です。
似たような内容で遺骨の火葬というものがありますが、これは火葬が一般的でなかった時代の土葬された遺骨を火葬するもので、きちんと火葬場で行われます。

では、ここでいう再火葬というのはどういう内容なのかというと、ガスバーナーで遺骨の水分を飛ばすことを指します。

再火葬は合法か

結論から書くと違法ではありません。
火葬というと、火葬場での厳(おごそ)かな雰囲気を想像してしまいますので、誤解を招くような表記だとは思いますが、死体を損壊する行為ではないため、違法とは言えません。

とはいえ前述のとおり、火葬という行為は法律で厳密に定められたものですので、ガスバーナーで焼く行為に火葬という表現を使うのはどうかと思います。

遺骨の乾燥

そもそも、火葬から時間が経過した遺骨は室内の保管であっても湿気ます。
お墓に入っていた遺骨であれば、カロート内で水没していることすらあります。

それを乾燥させるためにガスバーナーで焼くわけですが、それ以外にも遺骨を乾燥させる方法はあります。
・温風乾燥
・電気釜
・赤外線

どの方法も遺骨を乾燥させる方法です。

どれがもっとも良い方法なのかは利用者側の考えによると思いますが(早い方がいいのか、丁寧な方がいいのかなど)、ガスバーナーを使用するのは心情的に良くないため一般的ではありません。

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