海外で散骨するときに気を付けること|旅行期間中が毎日荒天かもしれない



外国で散骨するときに確認すること

せっかく散骨するなら、思い入れのある国や、きれいな海のある外国に散骨したい。
同感です。

まったく個人的な意見ですが、わたしも海外に散骨してもらいたい人間のひとりです。

海外に散骨するということは、分骨して遺骨の一部を散骨するか、遺骨すべてを散骨することになります。
どちらにしても海外に散骨するのであれば、これだけは確認しておかなければなりません。

(1)日本にお墓があるか
(2)家族・親族の了解が取れるか
(3)生前に申し込めるか
(4)その国での散骨は禁止されていないか

日本にお墓があるか

外国に自分の遺骨をすべて散骨する場合、日本にあるお墓はどうしますか?
子供がいる場合、そのお墓に入ってくれるなら問題ありませんが、子供がいなかったり、いてもそのお墓に入ってくれない場合はどうしますか?

もし、自分以外が入る予定のないお墓なら、その後は無縁墓になってしまいます。
そうならないためには、まず墓じまいが必要です。

墓じまいをするとなると、すでにお墓に入っている先祖の遺骨をどうするかという問題が発生します。
自分と一緒に外国に散骨してしまうのか、納骨堂に納めるのか、国内に散骨するのか。

ご自身だけ散骨するならいいのですが、墓じまいや先祖の遺骨のことまで考えると100万円程度の予算が必要になります。

親族・親類がいてお墓を守ってもらえるのであれば、遺骨は分骨してからその一部を海外に散骨した方が良いでしょう。

家族・親族の了解は得られるのか

ひとつめと似ていますが、遺骨のすべてを海外に散骨するとなると、墓参り先がないなど遺族は意外と悩みます。
本人は墓参りの手間がなくなると思っていたりしますが、極端な理由を除いて遺族は墓参りをしたいものです。

家族や親族がいらっしゃる場合は、遺骨のすべてを海外に散骨するのではなく、やはり分骨することをおすすめします。

生前に申し込めるか

海外での散骨を代行してくれる業者さんがあるので、生前に申し込んでおくのが良いのですが、海外での散骨を生前に申し込まずにエンディングノートや遺書の中で海外の散骨を希望すると遺族が大変です。
生前「海外で散骨してほしい」と話していても、いざ亡くなってみると親類や兄弟などの手前、一般的な葬儀をしてお墓に入れられてしまうことは良くある話です。

故人の意思を尊重するのか、遺族の意思を尊重するのかは人ぞれぞれで答えは出ませんが、海外で散骨するというまだまだ一般的ではない方法を希望するのであれば、生前に申し込んでおくのが一番です。
申し込まないまでも、「この会社に申し込んでくれたら後は全部やってくれるから」という安心材料が必要でしょう。

その国での散骨は禁止されていないか

行ってみたかったあこがれの国、良く訪れていて思い入れのある国、そしてそれが陸地なのか海なのか。
日本ほど火葬が徹底されている国は外国にはありません。
その分、散骨に関しても禁止しているという国はほとんどありません。

しかし宗教や国籍が違うことで散骨が制限されている国もありますので、希望する国や地域の受け入れ状況をしっかりと調べましょう。

たとえばアメリカであれば、国定公園や墓地の敷地内、海での散骨が一般的です。
日本と同じように国として散骨を制限する法律はありませんが、州や郡が独自に条例を設けていて、海なら水深600フィート以上の深さと海岸から3海里離れていることを要求していたり、川岸から100フィート以上離れていることが条件であったりします。
そして海洋に散骨した場合は、EPA(アメリカ合衆国環境保護庁)に報告しなければならないとMPRSA(海洋保護法)で定められています。

環境保護庁申請フォーム

海外散骨に申し込む

海外に散骨する場合、インターネットで現地の業者さんを予約することはできません。
英語など現地の言葉が堪能であれば、電話での申し込みが可能です。

自分で海外まで行って散骨する方法と、海外での散骨を代行してくれる業者さんにお願いする方法の2種類があります。

自分で海外で散骨する

ほとんどの場合、旅行会社を経由してオプショナルツアーとして申し込むことになります。
ハワイで散骨するオプションであれば、人数や船によりますが、散骨だけする1時間程度のツアーでだいたい15万円~となっています。
※現地までの渡航費は含みません!
これに、レイ(花)、牧師、賛美歌、フラなどのオプションを組み合わせていくと、30~40万円というところです。

グランドキャニオンでは小型飛行機から散骨するサービスもあり、1回30分程度の飛行で10万円弱で散骨が出来ますし、オーストラリアのゴールドコーストでの海洋散骨も人気があります。

海外の火葬事情と散骨事情を知る。| グランドキャニオンで散骨は出来るのか。
海洋散骨は、海岸または海軍の指定する海域から3海里離れている必要があったり、散骨後の報告義務があったりするため、公園(東京23区よりも広いような)への散骨が人気があります。 申請をすればグランドキャニオンでの散骨も可能です。

ご自身は渡航せず、海外での散骨を代行してくれる業者さんもあります。

海外での散骨代行

遺骨を持参または郵送で送ると、粉骨したうえでハワイなど現地に持参して散骨してくれるサービスです。
料金は10万円程度~となっていて、GPSを利用してどこに散骨したのかがきちんと分かるようになっているので安心ですし、自分(または配偶者)が亡くなった時など、同じ場所に散骨してもらうことが出来ます。

せっかくなら自分も行った方がいいと思いますが、いろいろな事情で行くことが出来ない方もいらっしゃると思います。
そういった方が海外での散骨を希望する場合、おすすめのサービスです。

海外で散骨するときに気を付けること

粉骨すること

日本と異なり、海外の多くはまだまだ直葬(火葬はしない)で埋葬することが少なくありません。

海外(アメリカ)の方が火葬する場合は、散骨(または自然葬)するために行うことがありますが、日本と決定的に異なるのが火葬の温度と時間で、遺骨のほとんどが火葬の段階で灰になります。
そのため、日本の遺骨のように形が残っていることがあまりありません。

海外の火葬事情と散骨事情を知る。| グランドキャニオンで散骨は出来るのか。
海洋散骨は、海岸または海軍の指定する海域から3海里離れている必要があったり、散骨後の報告義務があったりするため、公園(東京23区よりも広いような)への散骨が人気があります。 申請をすればグランドキャニオンでの散骨も可能です。

海外ではその前提で散骨することになるので、現地に直接申し込む場合にはわざわざ粉骨してくださいとは書かれていませんので、必ず日本で粉骨してから持ち込むようにしてください。

死亡診断書や火葬許可書を持参すること

海外で散骨する場合でも、公的な死亡診断書や火葬(埋葬)許可書が必要になる場合があります。
わたしは翻訳証明された書面を持参・携帯することを強くおすすめします。
なぜなら、これがあれば絶対に問題にならないからです。
ハワイに散骨されたい方が多いと思いますが、ハワイは現在のところ翻訳証明がなくても大きな問題はないようです。
しかし、最低でも英訳されたものを持参するようにしてください。

海外に遺骨を持ち込む方法と英訳の仕方|自分でできる英訳死亡診断書
入国に際してや海外の国定公園、外国の海などに散骨する際に必要となることがある、死亡診断書・埋葬許可書を英語で作成する方法を紹介します。 全部自分でできれば、翻訳証明の手数料16,000円程度で済んでしまいますから、ぜひチャレンジしてみてください。

入国審査で止められた際、詳しく説明すれば大丈夫だとは思いますが、最悪の場合没収ということもないとはいえません。
とくにオーストラリアの入管は非常に厳しいことで有名です。
人骨を申告せずに持ち込もうとすると、没収または罰金の可能性が高まります。

翻訳認証(私署証書)とは

翻訳認証とは、公証役場においてその翻訳された文書などが原本の内容と相違ないということを認証されたものです。
自分で原本を英訳したうえで公証役場に行き、認証を得ることもできます。
その際の手数料は16,000円程度です。

翻訳業者さんにお願いすることもできますし、三ツ星さんなら英訳と認証手続きの代行をしています。
どちらの場合も認証手数料込みで30,000円程度となっています。

海外、とくにハワイの散骨を請け負う業者さんにおいて、この翻訳の認証を受けない業者さんが大多数です。
理由はハワイがおおらかだからでしょうか。

個人で海外に散骨する場合は自己責任ですみますが、業務として行っているのであれば、もし遺骨を持ち込めないということがあったらどうするのでしょうか。。。

わたしは翻訳認証を受けることをおすすめしますが、翻訳会社が会社の名前や代表者のサインをもって、翻訳が正規の翻訳である証明を付けてくれることがあります。
最低でも翻訳証明は付けるようにしてください。

航空機に乗せる

粉骨されていることが前提であれば、預ける荷物としても手荷物として機内に持ち込むことも問題ありません。
粉骨するのを忘れてしまった!という場合も持ち込むこと自体を拒否されることはないでしょう。
危険物ではないので。

ただし、機内に手荷物として持ち込もうとするのであればそれが遺骨(骨壺)と分からないようにするのは最低限のマナーです。
骨袋や骨箱は装飾品であり、遺骨とは何の関係もありませんので事前に処分しましょう。
処分する際は普通ゴミ(分別は各自治体による)として出すことが出来ますが、それと分からないようにして出した方がいいでしょう。

事前に申し込んでおくこと

海外旅行に行って、現地でオプショナルツアーを申し込むことってありますよね。
スキューバダイビングをしてみたいとか。

海外での散骨も、現地でボートがチャーターできれば申し込むことが可能です。
ただ何度も行けるものではないので、自分で海外で散骨する場合は、やはり事前に申し込める旅行会社などを経由したほうが良いでしょう。

もちろん、英語が堪能な方は直接問い合わせるのが一番です。

自然

散骨は自然に還すことが目的となることが多いです。
相手が自然なので、荒天が続けば滞在期間中に散骨できないという事態も想定しておかなければなりません。
グアムなら2、3泊、ハワイなら4泊くらいが一般的な滞在期間と思います。

自分だけならは無理をしてでも散骨したいところですが、荒天では安全を確保できないので船は出してもらえません。

そのような場合、散骨自体が中止になるのか、遺骨を預けて散骨しておいてもらえるのかまでしっかり確認しておきましょう。
現地の業者の場合、事前に代金の50%を支払うような契約もあるため、返金の可否も含めて申し込む前の確認が大切です。

チップを渡すこと

海外はチップの習慣があります。
サービスを受けたらそのサービスの5%~15%をサービス料として支払います。
もちろん、サービスが悪かったと感じたら支払う必要はありませんが、一般的には支払います。

海外での散骨サービスがオプショナルツアーだった場合、チップを含みますと書いてあれば支払う必要はありません。
もし書いていなくても、念のため現地ガイドに確認すると良いでしょう。

外国で散骨するということ

海外とは外国であり、日本ではありません。
その国その国のルールがあって、渡航したからにはわたしたち日本人もそのルールに則った行動を心掛けたいところです。

たとえば中国人や韓国人、アメリカ人やイギリス人でもいいですが、日本に来て遺骨を目に付くところで撒いていたらどう思うでしょう。
日本を最後の場所に選んでくれてうれしいという方もいるかもしれませんし、人の国に遺骨を撒かないでほしいと思う方もいると思います。

散骨業者は仕事として収入の為に船を出しますが、一般市民がどう思っているかは別の話です。
日本人は無宗教の人が大多数なので気にしていませんが、世界を見れば宗教紛争が起きるほど宗教感は大事です。
キリスト教でもカトリックは散骨を一切禁止していますから、宗教的なことも事前にしっかり調べましょう。

なによりお邪魔していますという気持ちと、感謝の気持ちをもって散骨するのを忘れないようにしたいですね。

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