散骨のウソ・ホント|海は?山は?パウダー状にする必要はある?



散骨にまつわるウソ・ホント

散骨しようとしたときインターネットなどで検索することが多いと思いますが、その情報の曖昧や情報の鮮度、ホントかウソか分からない情報があふれています。
みなさんが散骨するときに気を付けることも参考にしていただきながら、今回はもう少し的を絞って情報の真偽に迫ってみまっした。

自分で散骨する時に気を付けるのこと6選|きちんと調べれば散骨は難しくありません。
いざ自分で散骨するときには何に気を付ければいいのでしょうか。 これだけは知っておきたいことを6個まとめました。

散骨は散骨業者でなければできない

ウソ。
散骨は誰でもすることが出来ます。

海に散骨する場合も、山に散骨する場合も問題ありません。
一般的なのは海への散骨ですが、船を借りたりすることを考えると、自分で散骨する場合は足腰に自信があるなら山の方が散骨しやすいです。

自分でする散骨|粉骨さえしていれば意外とハードルの低いセルフ散骨
散骨を自分でしてみる 散骨というと専門業者に委託する代行型や、散骨を式典の一部として行ってくれるセレモニー型がありますが、自分自身で行うこ...

散骨するときは粉骨しなければならない

ホント。
火葬したままの遺骨を散骨することは死体遺棄に問われる可能性があることと、公序良俗に反するということでダメです。

公序良俗に関しては、人目に付かなければいいという考えもあるかもしれませんが、あらぬ疑い(死体遺棄)をかけられる可能性があることを考えれば、粉骨はした方が良いでしょう。

粉骨は粉骨業者でなければしてはいけない

ウソ。
粉骨は誰でもすることが出来ます。
故人に想いを巡らすのであれば、自分で粉骨してあげた方がいいかもしれません。

ただ遺骨を粉砕する作業が精神的にきつく、どこでどうやって粉骨したらいいか分からないなどの理由で粉骨業者に依頼するのが一般的です。
料金の平均は2万円程度です。

自分で粉骨したい場合は、こちらの記事を参考にしてみてください。

自分でする粉骨のススメ|業者が安心ですが、本当に心を込めて粉骨できるのはやっぱりセルフ粉骨です。
自分で散骨するにしても、手元供養の為に容量を減らすためにしても粉骨は必要です。 では、粉骨をするために許可や資格が必要かというと、まったく必要ありません。

粉骨する時は遺骨を2ミリ以下にしなければならない

ウソ。
何度も書かせていただいていますが、散骨に関する法律は存在しません。
散骨に関わる協会があって、その協会が独自にガイドラインを決めているだけです。

協会?
散骨協会という会がありました。 わたし自身はいつも、個人でのルールを守った散骨は今昔に関わらず自由であるべきと考えています。 そのため、みなさんにこのように発信しているわけですが、今回知ったこの協会については疑問符だらけです。

そのガイドラインの中に、遺骨は1~2ミリにしましょうね。
という文言があり、その数値が独り歩きをしているにすぎません。

ただし先にも書いたとおり、一切粉骨せずに火葬したままの状態で散骨することは違法行為となる可能性が極めて高いため、遺骨と分からないように粉骨することは必須です。

海岸から散骨してはいけない

ウソ。
ウソではありますが、実際は難しいと思います。
理由は各自治体が独自に条例を作り、散骨場以外での散骨を禁止していたり、沿岸のほとんどは漁業権が設定されていることが多いためです。

海岸は陸地であり、海洋上とは異なります。
条例には罰則もありますから、遊泳者が絶対に来ないような岩場であっても事前に自治体に確認するようにしてください。

条例で禁止されていない場所なら自分で散骨できる

ウソ。
自治体による条例で禁止されていなくても、上記のとおり海岸沿いは漁業権が設定されている場合がほとんどです。
遊泳者が来ないような岩場であっても、サザエやアワビなど魚貝類の漁場だったりします。

漁業権の侵害は、その後の(遺骨が撒かれた場所の食べ物という)風評被害まで含めると、とてつもない損害になる可能性がありますので、おすすめしません。
もし散骨したい場合は必ず事前に調べることをおすすめします。

国立公園なら散骨できる

ホント。
自治体が独自に定めるのが条例、国の管轄である国立(国定)公園について定めるのは法律です。
散骨に関する法律が整備されていないので、国立公園での散骨は可能です。

アメリカでは散骨が当たり前に行われていますが、日本と同じく国で定めた法律がないため、条例にあたる州や郡ごとの法で規制されています。
そのため、散骨希望者は国定公園で散骨することがしばしばです。
グランドキャニオンでの散骨も場所によって可能なんです。
なんだかうらやましいですね。

ただ気を付けてもらいたいのは、国立公園の敷地の中にも私有地や自治体の所有する部分があるということです。
国立公園内だから大丈夫というわけではないので、やはりこちらも管理している林野庁などに確認した方がいいでしょう。

国有地ならアリってホント?|公園や山など、自分で陸地への散骨をしたいときに読む記事
陸地は、過去の節度を守らない散骨業者による乱散骨により、各自治体が独自に散骨を禁止する条例を設けたため、業者が散骨するにはハードルが高くなっています。 ところが個人が散骨をするとなると、意外とできる範囲が広がります。

川への散骨は大丈夫

ウソ。
あまり需要はありませんが、河川に散骨したい方も一定数いらっしゃいます。

河川は国(北海道は独自)が管理する1級河川と都道府県が管理指定する2級河川が主になります。
国が管理している1級河川なら問題ないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、河川への散骨は法律的な背景よりも、飲料水として使用している方々がいるということが問題になります。

関係ない話になりますが、原子力発電所で使用された使用済核燃料の貯蔵場所を巡って自治体同士で「うちは無理、うちはダメ」などと言い合っていますよね。
要するに電力は必要だけどその副産物を自分の住むところに置くのは嫌だよという理屈です。
もちろん理解できます。

河川への散骨も似ていて
この川は自分が飲む水だから散骨しないけど、こっちの川は自分の飲み水じゃないから散骨しちゃえー。
となります。

多くの河川は他の誰かの飲料水です。
河川に直接、または河川の近くで散骨するのは好ましくないと言えるでしょう。

自宅の庭に撒いてはいけない

ウソ。
ウソなんですが、おすすめはしません。

自宅に撒く場合の指針を東京都が以下のように示しています。

散骨は、死者の遺骨を自然に還すという考え方、いわゆる「自然葬」として海や山などで行われるようになったものです。
人骨に対する感情は人により様々であり、焼骨を撒けば、風で飛ばされたり、住まいのそばに骨が撒かれたということで気分を害する人も出てきます。
なお、個人が庭などに墓地をつくることは法令上認められていません。

曖昧な指針ではありますが、遠回しにできればやめてほしいというニュアンスが伝わってきます。
バレなければいいと言えばそれまでなのですが、やはり隣の家の人が遺骨を撒いてるのを知ったら気持ちがいいものではありません。

遺骨を埋めてはいけない

ホント。
これはきちんと法整備がされています。

墓地埋葬法第4条 埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行つてはならない。

埋葬とは土葬のことを意味します。
遺骨を埋めることは埋蔵といって、都道府県に定められた墓地以外では禁止されています。
※納骨堂に納めることは収蔵といいます。

そのため、草木や土を遺骨にかけることも埋蔵に当たるため、違法行為になってしまうわけです。

飛行機内に遺骨を持ち込んではいけない

ウソ。
預ける荷物でも、手荷物でも飛行機内に遺骨を持ち込むことは問題ありません。
機内に遺骨を持ち込む際には2つのことに注意してください。

(1)遺骨と分からないようにすること
(2)死亡診断書・火葬(埋葬)許可書を携帯すること

骨箱や骨袋のまま機内に乗せることはマナー違反です。
骨箱が嵩張りますので、できれば風呂敷などに骨壺のみ包み、骨箱は郵送または新調してもいいと思います。
粉骨されている遺骨ならそのままバッグなどに入ります。

また、遺骨とはいっても手荷物検査は必要です。
中身はなんですか?と聞かれた際に死亡診断書などの公的な書類があるとスムーズですので、可能な限り持参しましょう。

海外に遺骨を持ち込むのに許可はいらない

ウソ。
外国で散骨する場合にまず気を付けてもらいたいのは、どこの国であれそれが事件性のない故人の遺骨であると証明しなければならない場合があるということです。
海外旅行が身近になっているので、入国審査や所持品(金)の申請があるのはご存知と思います。

散骨する以前に、まずその国に入国しなければなりませんが、どこの誰の遺骨かが分からないと、場合によっては入国を拒否されたり遺骨を没収される国もあります。

そこで必要になるのが公証役場で正規の翻訳認証を受けた埋葬許可書や死亡診断書の英訳文書です。

粉骨業者さんの中には、海外で散骨する用に「これは遺骨です」と英語で書いた書面を用意してくれるところもありますが、これではなにかあった時にまったく意味を成しません。
理由は簡単で、公文書ではないからです。

国内であれば死亡診断書を持っていれば事足りますが、外国の方は死亡診断書を読めません。
そして、その日本語で書かれた死亡診断書が本物かどうかも分かりません。

そのため、英訳された死亡診断書や埋葬許可書を用意して、それを公証役場で証明してもらう必要があります。
証明してもらうための認証手数料は16,000円くらいで、自分で公証役場に認証してもらうことも可能です。
業者さんにお願いする場合は、30,000円~40,000円で英訳と認証の代行をしてくれますので、そちらもおすすめします。

三ツ星さんは粉骨と併せて英訳・翻訳認証してくれる数少ない業者さんです。認証代行だけでも引き受けてもらえるはずなので興味のある方は是非どうぞ。

三ツ星翻訳サービス – BURIAL THREE STARS

外国で散骨するのに許可はいらない

ウソ。
人気のある散骨場所としてハワイやグアム、アメリカ本土がありますが、日本と同じく条例があります。
アメリカのグランドキャニオンであれば、所定の申請書をメールで送信して承認を得る必要があります。
承認まで最低4週間程度かかりますので、時間に余裕をもった申請手続きや航空券の手配が必要です。

ハワイ州に散骨を希望する場合は、ほとんどの方が海に散骨すると思います。
ハワイでも国立公園に散骨する場合は許可を必要としませんが、海洋散骨の場合は条例による規制があります。
その規制は岸から約5.5キロ離れた場所に散骨しなければならないということです。
また、散骨後は30日以内にEPA(アメリカ合衆国環境保護庁)に報告しなければならないとMPRSA(海洋保護法)で定められています。

Allan Ota (ota.allan@epa.gov)
Burial At Sea Coordinator
U.S. EPA Region 9
75 Hawthorne Street
San Francisco, CA 94105
(415) 972-3476

現地または日本の散骨代行業者に散骨を依頼する場合は、散骨業者(船会社)が報告をしてくれると思いますが、代行業者の場合は詳しく書かれていないので確認した方が良いでしょう。

※岸から3マイル(約4.8キロ)離れた海域と記載している業者さんがありますが、3海里(ノーティカルマイル)(約5.5キロ)の誤りだと思われます。

ルールを守って散骨しましょう

日本においても諸外国においても、法律で一律に散骨を規制する国はまだまだ少ないです。
理由のひとつには憲法で定められた信仰・宗教の自由があるためです。

これを逆手にとって、何をしてもいいというわけではないと思いますので、ぜひルールを守り、良識をもった散骨しましょう。

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